今年のGWは、ほぼ毎日小さく授業を実施しなくてはならない都合があり、大きな休みは取れません。そこで、毎日少人数での同窓会を実施することになっています。
前半の同窓会は、医学部3名(酒豪君 白衣君 で?君)と工学部1名(パイセン君)、社会人エンジニア1名(技術士官君)との合計6名で実施。場所は山梨の保養所となりました。特に、酒豪君はワインに関して造詣が深く、(ただ飲みたがりなだけ(笑)という説もありますが、)私の個人的なコレクションをここぞとばかりに抜栓。普段飲みには適さないものの、面白いワインがいくつか発見されました。また、白衣君が、CARPE卒業時に贈ってくれた日本酒も開封され、まさに乾坤一擲の同窓会となりました。
一本目は、「フローレンス レッド バイ アルダリン ケープブレンド 2019」。以前「やっちまった!」アルダリンですが、在庫が余っていたため、様子見がてら、再登場です。が、やはりこれはまだ早過ぎました。結晶化の進んでいない淀んだ澱が大量に出ていて、全体的にえぐみが強く出ています。ただ、アルコール度数も14%と高く、タンニンの状況を見ても熟成ポテンシャルはあるはず。焦らず、数年後に期待することとなりました。
二本目は、ワイン好きの酒豪君のセレクトで、「コート・デュ・ローヌ グランレゼルヴ ルージュ シャトー・ボーシェーヌ 2019」 。「セラーにあるものは、好きに開けていいよ」と言ったのですが、何故か控えめな選択。個人的には、ボトルのエンボスが立派に見えたのではないかと勝手に推察(笑)。ただ、価格帯に対しては、味も香りも悪くないですよ。彼はシラー好きなので、次回は数ランク上のシャトーヌフ・デュ・パプを推奨しようと思います。
三本目は、「クローズ・エルミタージュ 2015 クレルモン・トネル」。二本目の子がシラー好きなのに加え、青学に行った子がエルミタージュの美味いものを見つけてきたので、別の生産者を探して、私もそれに肖ってみたのですが・・・・・・。何というか、不味いわけではないのですが、シラーの特徴に乏しい気が。「大村さん、これだったら、自分は800円のデ・ボルトリのシラーズを取りますよ?」とは、白衣君の言。確かに。確認したところ、上手く澱も沈んでいたのですが、期待程ではなかったですね。
「こいつはいかん!」と言うことで、気合いを入れ直すことにして、再びワイン好きの酒豪君が登場し、ボルドーの格付けシャトーに移ることに。既にかなり酔いの回っている彼のセレクトによれば、「シャトー・カントナック・ブラウン 2014」がベストとのこと。マルゴーの3級シャトーですが、これは決定打でしたね。格付けボルドーなので、後数年は待つ必要があるかと思ったのですが、そんなこともなく。最近は、若くても楽しめるものが増えた気がします。ベリーの香り立ちはスタートから良く、酸味も抑えられていて、飲むに悪くないタイミング。特に香りについては、文字通り格の違いを見せつけられました。
カベルネ、シラーときたので、次はピノ・ノワールで、「カンタン・ジャノ サントネイ 2019」。特に特徴のあるワインではなかったのですが、これまで無反応だったパイセン君が、ここで反応。「個人的ベストバイ」とのこと。確かに、4本中2本はとっつきにくい感じがありますので、妥当な反応かも知れません。彼はマイルドなワインがお好みのようです。ただ、やはりピノ・ノワールの最良品質のものは、5,000円前後では難しくなりました。
ここで、調子に乗った酒豪君が、「滅多に飲めないものが飲みたい!」と言うので、「ふむ、それならポルトガルのポートワインはいかがかな? ただ、ポートは、人によっては残糖でやられることもあり・・・・・・」「開けましょう!」とのことで、「ダン 1983 カーヴェス・ヴェーリャス」。40年近く前のワインです。ただ、これデザインがポートっぽかったのですが、実はポートではないことが後から判明! 確かに、そこまで甘くなかったですし、色も通常のワインの範囲内。酔いが回って、全員判断が怪しくなっています。ここで、酒豪君が無事沈みます。
変わり種に対する要求はその後も続き、個人的お薦めを追加。「ぎんの雫 グット・ダルジャン・シャルドネ 2020」は、オーパス・ワン関係者と獺祭がコラボしたという、話のネタとしてはこれほどのものもない逸品。しかもお手頃価格。以前は、ソーヴィニョン・ブランでしたが、今回はシャルドネ。で、皆に感想を聞くと、「ワインじゃないな」「うん、酒だね。日本酒」「(白ワイン+日本酒)÷2」と意見が一致。まあ、そうだよね、僕は好きだけど。
しかし、最後まで流れてみて、一番評価が良かったのは、白衣君提供の「真澄 純米大吟醸 山花」! ワインの品評会なのに、まさかの日本酒がトップに。確かに、減りが早かったです、これは。美味いものは、何もしなくても勝手に減っていきますから、物言わぬ評価こそ至高。小学生時代の同窓会に出席したときも、真澄はかなり評判良かったですが、その最上級ともなると、奪い合いになってもおかしくありません。はやり、日本にいる以上、日本の酒が価格・質・合わせの全てでベストなのは当然のこと。これはもう次回のときのために、同じものをスタンバイするしかありませんな。お買い上げです。
その後も明け方まで酒宴は続き、ワイン7本と日本酒3本でお開きに。6人にしては、かなり飲んだ方でしょうか。この日は実に愉快な話が聞けましたが、その件はまたどこかで。
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